消失長門もいいケドやっぱり長門!! 今日も俺は遅刻。 今日俺日直だったなー、とは思いながらも、それ以上何を考えるでもなく、いつも通りの大遅刻。 なに、男女ペアで日直になるのだから、俺のほかにも日直はいる。 そいつに任せておけばいいんだ。 学校に着いたのは昼休み。 だけど、どうせ誰も俺の遅刻など気に留めない…と思ったら、一人だけ反応しやがった。 「……………」 「……………」 二人して、無言。 「……………………遅刻」 「………………………そうだな」 「……………そう……………」 ああ、この三点リーダが無駄に多い会話は何とかならないものかね…。 コイツが俺の遅刻を咎めるようなヤツだったろうか? 無口で誰とも接点を持たない長門有希が。 「………日直……」 「そうだな……でも、もう一人いるだろ?」 「………もう一人は、私」 「……あー…そうか…それは…すまん」 「……………………そう……」 コイツの「そう」はいろんな意味がありそうで反応に困る。 「何か仕事あるか?」 「……………………………………………………」 固まった。 ないなら「無い」、あるなら「有る」とだけ答えてくれればいいのに。どうしてそこで固まってしまうのか。 「…………………………ある」 「そうか、何だ?」 「……に…いて……」 「ん?悪い聞こえなかった」 「一緒にいてほしい」