私は正しい事をした     そう思わなければやっていけない         彼は哀れだった     そう思わなければやっていけない    真実はその真逆だと知っているから ――――――――――――――――――――――――               Frederica Bernkastel ■重要な一日 昭和53年 6月17日 ××県 鹿骨市 雛見沢村――― 何の事はない、平凡な昼下がり。 今日という日に特別な意味を感じる人間はどれほどいるだろう。 せいぜい誕生日か、あるいはごく僅かな人たちの小さな記念日程度のものでしかないだろう。 だけど「今日」は私にとって、そんな低い価値観で語れる日ではない。 他の人々にとっては何でもない初夏の午後。 それは私にとっては己の生死を左右する重要な一日である。 そして私は今日、朝からここにいる。 平凡な、ただのバス停に。 ひぐらしのなく頃に・暇潰し編アナザーストーリー         〜徒噺し編〜